2024/04/12
知っておきたい!入浴剤の「医薬部外品」「化粧品」「雑品」の違い
毎日のバスタイムを充実させてくれる、入浴剤などのバスアイテム。
実は、大きく「医薬部外品」「化粧品」「雑品(雑貨)」の3種類に分類される。
それぞれ呼び名や特徴、広告に使用できる表現などが異なるため、正しく理解しておくことが大切だ。
「入浴剤」と「入浴料」は、何が違う?
「入浴剤」と「入浴料」は、一見同じ商品に見えるが、実は以下のような違いがある。
・入浴剤…「医薬部外品」に分類される。
・入浴料…「化粧品」に分類される。
入浴剤の「剤」という文字は、身体に対する効果・効能があると消費者に誤認させてしまうおそれがあることから、薬機法上化粧品には使用できないルールとなっている。
医薬部外品
厚生労働省によって効果・効能が認められた成分が配合された入浴剤のこと。
一定の基準を満たした製品のみが「医薬部外品」として販売できる。
【名称】
「医薬部外品」と記載される。
そのほか、「薬用入浴剤」「浴用剤」などと書いてあるものも、この医薬部外品に分類される。
【特徴】
・疲れや肌荒れの改善など、具体的な効果・効能が表示されている。
・体をポカポカあたためる「温浴効果」が期待できる。
【広告で使用できる表現】
疲労回復、肩のこり、腰痛、冷え症、あせも、荒れ性、うちみ、リウマチなど、承認された17種類の範囲内で効果効能をうたうことができる。
例:
○「有効成分(乾燥硫酸ナトリウム)が温浴効果を高め、血行を促進。毎日の疲れや冷えをやわらげます。」
化粧品
肌の洗浄や保湿などを目的とした入浴料のこと。
医薬部外品と異なり、効果効能の範囲は限定されている。
【名称】
化粧品としての入浴料は、「浴用化粧料」と記載される。
パッケージに「入浴液」「入浴化粧料」「浴用化粧品」「入浴用化粧品」などと書いてあるものは、すべて化粧品に分類される。
【特徴】
・香りや色、デザインなど、バリエーションが豊富。
・肌の乾燥を防ぐことで、年齢に応じた保湿ケア(スキンケア)ができるよう設計された商品も多い。
【広告で使用できる表現】
肌のキメを整える、肌にうるおいを与えるなど、化粧品に認められた56の効果効能のうち、入浴料に関係する19~32の14項目と同じ範囲で表現することができる。
参考:厚生労働省「化粧品の効能の範囲の改正について」
例:
○「シアバター&CICAエキス配合。うるおいあふれるしっとり肌へ」
○「ナチュラルハーブの香りで、くつろぎのバスタイムを」
雑品(雑貨)
上記2つに分類されないものがこれに該当する。
医薬部外品や化粧品としての効果効能はうたえないため、香りや色を楽しむためのものとして使用される。
【名称】
特に規定なし。
「バスアイテム」「バス雑貨」「バスグッズ」などにカテゴライズされることも。
【特徴】
・中に小さなおもちゃが入ったバスボムタイプや、雰囲気を楽しむソルトタイプなどがある。
・色や香りにこだわったもののほか、発泡タイプも多い。
【広告で使用できる表現】
雑品として販売される入浴料は、医薬部外品や化粧品のような効果・効能をうたうことはできない。
そのため、製品パッケージはもちろん、広告文の中でも身体や肌への訴求はNGとなる。
一方で、色や香り、使用感などの感覚的な表現のほか、入浴シーンやライフスタイルに寄り添うことで、雑貨ならではの魅力を伝えることができる。
例:
○「あまーいショートケーキの香りが広がる、レインボーカラーのバスボール」
○「お風呂の中でシュワシュワ発泡! 親子で楽しくバスタイム♪」
まとめ
入浴剤や入浴料などのバスグッズは、バスタイムを盛り上げる重要なアイテム。
老若男女問わず、誰でも楽しめるところがいちばんの魅力だと言えるだろう。
上記の情報を参考に、ターゲット層に合った商品を「効果的」かつ「正しく」訴求していきたい。